東日本大震災とのかかわり(基準点改測)


皆さんご存知の通り東日本大震災は2011年3月に発生して今年でちょうど10年目です。10年目の被災地の復興状況をこの目で見ようと今年5月、岩手県沿岸や陸前高田市、宮城県石巻市、今年のNHK朝ドラで舞台となった気仙沼大島に1泊して家内とドライブをしてきました。

陸前高田市の『高田松原津波復興祈念公園』、気仙沼の『気仙沼大島大橋』なども震災後に新しく整備されたものですが、大変きれいに整備され復興が進んでいることがうれしく思いました。

高田松原津波復興祈念公園
高田松原津波復興祈念公園
気仙沼大島大橋
気仙沼大島大橋

石巻市街地や、被災した私たち年代のヒーロー仮面ライダーで有名な『石ノ森漫画館』も周辺も含めて整備され以前より魅力的な施設となっていました。

石巻 石ノ森漫画館
石巻 石ノ森漫画館



当時私は、測量設計会社に在籍していたことから震災直後の2011年4月から3年ほど宮城県仙台市、石巻市や岩手県陸前高田市の復興に携わってきました。

 

石巻周辺は地震により地盤が5m程度東へ移動したことから復興を早急に進めるために基準点の改測が必要となりました。そこで2011年8月からは、国土地理院発注の『基準点改測作業』ということで、石巻市へ翌年の5月まで滞在し基準点測量(GNSS観測)を行いました。

担当地区と作業内容は、石巻市の中心部から特に被害が大きい海沿いの渡波地区、女川地区が担当で、公共の1級基準点から3級基準点や調査士業務でもよく使用される街区基準点(2級、3級)をすべて改測(一部新設)するものでした。観測はGNSSスタテック、短縮スタテックなどGNSS測量機6台をフルに使用し改測した基準点の数は数百点に上りました。




震災直後で、生活に重要なインフラが被災し道路や上下水道の復興工事が優先におこなわれている最中であったため、車の移動や昼食の弁当を買うにも時間がかかり、特に断水のため風呂に入るのも大変な状況だったことなどが懐かしく思いだされます。

翌年2012年5月に国土地理院に納品された『基準点の改測成果』は、震災後の復興工事や境界確定、境界復旧など土地調査等の基準として、多くの事業で測量士や調査士の先生方が使用されたのだろうと思えば大変な作業だった当時の測量も復興の役に立ったのではないかと、ちょっぴり誇らしげに思うところです。